日本ボクシング連盟の山根元会長が、 連盟の不正疑惑や過去に暴力団との関係があったことの責任をとって先日辞任しましたよね。
当初は、辞めないで徹底抗戦するという姿勢でしたが、世論の非難の高まりに押し切られるような形での辞任となりました。
最初から徹底抗戦などの姿勢を示さずに、
・疑問の残る試合でのジャッジ
・ボクシング用品の一族による独占販売
・アスリート助成金の不正流用 等
次々と数々の疑惑が浮上していましたし、なによりもご自身かなりの高齢(77か78歳と言われています)なのです。
後進に道を譲るというかたちで早い段階で、「スパッ」と辞任してれば現在のようなかなりの「悪者」として、真偽は別として過剰ともいえるパッシングを各方面から受けるようなことを避けることが出来たと思うんです。
アメフト内田前監督との共通点が多い
今回の顛末を見てみると、先日同じくスポーツの世界での不祥事で辞任した、日本大学アメフト部内田前監督と山根元会長に多くの共通点を感じた方も多いのではないかと思います。
両人ともに
・おそらく騒動当初は「大したことが無い」と思っていた。
・自身のやり方が時代が許さない合わないことをわかっていない。
・当初は辞任しないといっていた。
・選手など立場の弱い人間に強権的にふるまう。
・属している組織では歯向かうものが皆無の絶対的権力者。
でしたよね。
アメフト内田前監督の対応に辟易していた
内田前監督は、最初辞任しないと言っておきながら山根元会長同様、世論の非難の高まりを受けてしぶしぶ辞任しました。
内田前監督のそうした対応に世間の多くの人々は失望しましたよね。
特に、「自ら直接危険タックルを指示したわけではなく、選手自らの判断の上タックルをした(と思う)」という選手に責任の一端を押し付ける態度に怒りを通り越して、ある種の無力感を自分は非常に感じました。
これが曲がりなりにもアメフトチームの「監督」であり大学でも「理事」という、人を束ねてある目標の達成に向かって導きながら、結果が伴わなかったり、チームの一員が問題を起こしたときは自ら責任をとるリーダーの姿なのか?と。
だから、内田元監督と多くの共通点を持った山根元会長が
・自分は少なくても日本のボクシング界発展のため今まで尽くしてきたつもり。
・でも、その中で自分のやり方がいささか今の時代に合わず、選手には強権的でアンフェアに感じさせた部分はあったのは事実。
・そのことについては、まことに申し訳なく思っている。
・報道されていることは、事実と異なったり誤解さえている部分もあるので主張したいことはもちろんある。
・しかしながら、自分ももう高齢。会長職は辞任して若い世代に任せたい。これからは一ファンとして陰ながら日本のボクシング界を応援していきたい。
と
騒動があった後早い段階で潔くやめていれば、今のような過剰パッシング事態は避けることが出来たと思うんですよね。
楽天 故星野元監督の辞任会見はすがすがしかった
「闘将」として知られ、プロ野球球団の楽天ゴールデンイーグルスを球団史上初の日本一に導いた、故星野仙一監督。
日本一になった翌年。一転最下位とチームの成績低迷に責任を取る形で辞任しました。
星野氏はシーズン途中で自らの病気で入院、2か月間戦列を離れました。
復帰した際、ファンからは祝福の声が多数上がり、球団オーナーの三木谷さんからも辞任を打診した際、強く慰留されたようです。
しかしながら、自ら成績不振の責任をとる形で星野氏は言い訳もせず潔く辞任しました。
前年、球団初の日本一という輝かしい成果を残した大功労者にもかかわらず...。
そのような姿勢に、多くの人は胸を打たれたと思います。
勿論、山根元会長と内田元監督の辞任は不祥事を発端としたものであり
星野氏の辞任と同一に扱うことはできないことは分かっています。
でも、山根元会長が星野氏と同じような辞任の仕方・身の処し方をとっていれば、山根氏への対応、評価、世論の向きも今日のものとは全く異なっていたと思います。
みなさんはどう思いますか。