Better Days!!

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コロナ感染者激増で野村監督の言葉を思い出した

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アラフォーおじさんの健太です。
 
新年おめでとうございます!
 
新型コロナ第3波がとどまるところを知りませんね。
 
今日は小池東京都知事は国に対して、緊急事態宣言の発出を要請したことがニュースになっていました。
 
新型コロナ感染者が増え続けている理由として
 
・菅総理を始めとする国のリーダーシップがなさすぎる。
 
・Go Toトラベルの停止がおそすぎた。
 
・緊急事態宣言をせず、あくまでも国民へ「お願い」ベースでの施策ばかりしている  
 
様々な原因が巷では言われています。
 
どれも、コロナウイルス拡散の原因の一端を担っているかとは個人的に思います。
一つひとつの原因と思われるものが重層的に絡まって今の事態を引き起こしている。
それは間違いない。
 
でも、その中でも菅総理の国民に対する態度が、いわゆる危機意識が減少し、行動変容を思うように促さない「中緩み」現象を引き起こしてしまったと考えるのは私だけでしょうか。
 
 

「ガースーです」はまずい!

 
菅総理が、インターネット配信番組の「ニコニコ生放送」に出演した際、「みなさん、こんにちは。ガースーです」。と
冒頭の挨拶で発言したことに多くの批判が集まりました。
 
 
プチ鹿島さんの論評にあるように、ニコニコ生放送を視聴している若い世代に向けて親しみを込めた演出だった思います。
 
 
 
これが、平時だったら何の問題もなかった。
 
けれども、昨今はコロナ禍が一向に収まらず感染者は増え続けている。
医療崩壊も近い(すでに始まっているという指摘も有)と言われ、もし感染者を抑えるために2度目の緊急事態宣言を実行したらさらなる経済の停滞を招いてしまう。いわば「国難」と云っても良い状況です。
 
そんな状態で「ガースー」と言えば、本人の意図はどうであってでせよ、批判が集まるのは仕方が無いことだと思います。
 
 

一方のメルケル首相は

 
一方、日本より遥かに多い、1日平均で19,000人程度の新型コロナウイルス新規感染者を生んでいるドイツのメルケル首相。
彼女は、普段感情を表に出さないクールな演説で知られているのですが、死者が590人を記録した12月9日、ドイツ連邦議会の演説で
 
 
「クリスマス前に多くの人と接触し、その結果、祖父母と過ごす最後のクリスマスになってしまうようなことはあってはなりません」
と感情をむき出しにし、身振り手振りを合わせながら強い口調をもって全国民に外出の自粛を要請しました。
 
 
ドイツは、キリストキリスト教徒が多くを占める国です。
 
ドイツ人にとってクリスマスは、いわば一種の「セレモニー」としてクリスマスを捉えている日本人とは宗教的行事としての重みが全然異なると思いますし、ドイツ人は11月の下旬に入るとクリスマスの準備を始め、クリスマスを迎えるまで交換用プレゼントやツリーの飾り、伝統的な菓子パン「シュトレン」の材料を買いにいったりしながら、楽しみに25日を待つのだそうです。
 
日本では、クリスマス当日(というより、前日のクリスマスイブ)が行事の中心ですが、ドイツではクリスマスを迎えるまでの準備期間に行事の重きが置かれている。
 
なので、メルケル首相の「クリスマス前に多くの人と接触するのを避けようではないか!」というのは、ドイツ人にとって、単に「クリスマス当日を静かに過ごそう」ということではなくて、宗教的に重要で毎年楽しみにしているクリスマスという行事の大半を占める準備期間を新型コロナから国、そして国民を守りために今年は自粛してください。という意味なんですね。
 
「クリスマスを普段どおり過ごすことを自粛してください!」と普段クールなメルケル首相が感情あらわにしながら訴えた。
 
この演説を視たドイツ国民、いや全世界の人は、いかに今「新型コロナの影響が逼迫していて」、我々一人ひとりが行動変容を起こさなければならないと強く感じたはず。
 
でも、菅総理の「ガースー発言」にはそれと対局をなすものだった。
 
菅総理の発言からはメルケルさんのような「逼迫感」もっと言えば今、新型コロナと我々一人ひとりが向き合い戦わなければ、後戻りが出来ない事態になってしまうという「悲壮感」が感じられませんでした。
 
勿論、ドイツのコロナ禍の状態と日本のそれとは全くもって異なりますし、ドイツは他国と国境が陸続きの国であるのに対して日本は島国であったり、国民に行動変容をする際の強制力の強弱といった社会的背景が違うことは理解しています。
 
ただ、いくらニコニコ生放送という若者向け番組だったとは言え、「ガースー」発言はまずかった。
 
たとえ、生放送の視聴者からの評価が辛かったとしても、冒頭「ガースーです!」ではなく、血気迫った神妙な表情で
 
「皆さんにどうか行動変容をお願いしたい!」
 
「それだけを皆さんへ伝えたくて今日この番組に出演したのです。」
 
と言っていれば
 
視聴者及び世間の反応は大きく違ったものになったと思います。
 
 

野村監督の発言を思い出す

 
そんな、メルケル首相と菅総理の新型コロナに対する態度の違いを見ていくと、思い出すのが史上初の三冠王獲得を始めとするプロ野球選手としてだけではなく、監督として率いた数々のチームを優勝に導き、指導者としても非常に評価が高かった、故野村克也さんの語っていた言葉です。
 
 

「組織はリーダー以上に育たない」

 
 
日本という国を一つの組織として考えた場合、我々日本国民は一人一人は組織の一員です。
 
野村さんの言葉を借りると、組織のリーダーである菅総理以上に個々の日本国民が育つことは無いと言っている。
 
今回のコロナ禍に当てはめてみると、「菅総理のコロナに対する危機感以上の危機感を我々日本人一人ひとりが持ち得ることは無い」ということになります。
 
いささか乱暴な結論であることはわかっていますが、4月の緊急事態宣言発令の頃に比べて明らかにて新型コロナに対しての危機感・行動変容しようとする意識が減っていることは、街への人出減少が中々進まない現状を見ても明らかです。
 
 
勿論、菅総理は単に表現の仕方がまずかっただけで、心のうちは相当の危機感を持っている可能性は否定できません。
 
でも、目下我々にとって大切なのは、野村監督の言葉と矛盾するかも知れませんが、総理がそんな態度だからと言って危機意識を緩めることを肯定するわけではなく、自分たちが出来る最大限の行動変容を実行することだと思った今日なのでした。
 
 
 
今日も最後までお読みいただきましてありがとうございました。
 
この記事を読んでくださっている全ての方々の令和3年が、幸せな年でありますことを心より祈念していますw 
 
 
 
したっけね~!!