志村けんさんが、新型コロナウイルスによる肺炎でお亡くなりになって数日が経ちました。
まだ70歳。あまりに衝撃的なニュースでした。
体調不良を訴えた後、都内病院へ搬送され入院。
重度の肺炎と診断されそれがコロナウイルスによるものとニュースで流れたときもかなりのショックでしたが、その後報道では、「意識が無い状態」。
ご本人が倦怠感があると体調の異変に気づき、自宅静養を開始したのが3月17日。
懸命な治療にもかかわらず、お亡くなりになったのが、29日です。
2週間にも満たない僅かな時間で、日本が誇る稀代なる喜劇役者であり、老若男女、小さな子どもから大人まで誰からも愛された我らがヒーローが夢のように逝ってしまいました。
あらためて新型コロナウイルスの恐ろしさを実感させられた次第です。
志村さん緊急入院の記事がインターネット上にUPされた時、医療関係者のコメントは悲観的なものが多く、私自身もある程度覚悟はしていました。
でも、ケロッと元気になり、またあの人懐っこい笑顔を見せてくれるのではないかと期待もしていました。
昭和世代のわたしにとって、志村けんさんはまさにヒーローでした。
ドリフ大爆笑は放送される度に楽しみにしていました。
家にテレビが一台しか無かったので、家族のチャンネル奪還戦に負けた時以外は、必ず視ていました。
同じ経験をしていた方も多いのではないでしょうか。
ドリフ大爆笑では番組最終コーナーで「もしも」シリーズというのがあって、「もしもこんな銭湯があったら?」等
「もし、現実にはありえないシチュエーションに遭遇した時人はどうなってしまうのか?」というテーマのコントをメンバーが繰り広げます。
番組のエンディングにふさわしく、珠玉のコントが怒涛の如く展開されるので、番組の様々なコーナーの中で一番楽しみにしていたんですが、
腹を抱えて笑った後に
「番組はもう終わりなんだなぁ~…。」
と非常に寂しい気分に毎回陥っていたことを思い出します。
数々の追悼記事がネット上でUPされているなか
誰かの記事で
「志村けんの死は世間に受け入れられるはずは無い。」
なぜなら
「ミッキーマウスが死んでしまうことを誰もが想像できない」
「志村けんの死も、それと同じ。彼の死を我々は想像できないからだ」
そのように書いてありました。
わたしもその通りだと思いました。
未だに、あのヒーローだった志村けんがもう既に「この世にいない」という純然たる真実を受けいることが出来ないでいます。
国民の大多数がそう思っている…。
我々になにかを伝えるために天に召されたのか
けんさんは、余りにも突然に、なぜ死んでいったのか?
ここ数日考えてしまいます。
けんさんは我々に
「今は、とにかく家にいろー!」
そして
「変に悲壮感を持たずに、じっとしていろー!!」
「暇だったら、 オレのコントでも見て楽しく笑ってくれー!!!」
「そうすれば、やがて平穏だった日々が戻るんだぁー!!!!」
と
いわゆる「コロナ疲れ」によって発生した前回の3連休、我々の「楽観的観測」に基づく「楽観的行動」。
そんな世間の雰囲気に警鐘を鳴らし
「とにかく今は我慢だぞ-!」
そんなことを伝えたくて自らの命を捧げたのだと思います。
けんさん。
今まで楽しく、そして明るい気分にさせていただき、有難うございました。
安らかにお眠りください。
合掌。