アラフォーおじさんの健太です。
皆様はコロナ禍のなか、年末年始どのように過ごされましたか?
わたしは、完全にステイホームに徹していたので、好きな読書と映画三昧をしていました。
アマゾンのヘビーユーザーなので、大抵の商品送料が無料になるプライム会員に入っています。
プライム会員であれば、「アマゾンプライム・ビデオ」というサブスクリプションサービスがあり、プライム会員特典のタグが着けられた映画やドラマは無料で何度でも鑑賞することが出来ます。
なので、それを利用して年末年始は
「アンタッチャブル」
「タクシー・ドライバー」
「グラン・トリノ」等
洋画の名作をひたすら観ていました。
観た映画をLINEで友人に送ったら
「お前は埼玉県人だよね」
「だったら、翔んで埼玉が面白いから見てみてよ!」
とメッセージがあったのです。
「翔んで埼玉」がとてもヒットしちょっとした社会現象になったことはテレビ等で知っていましたが、わたしは、これまで観たことがありません。
明日にでもアマゾンで観てみようかと思っています。
確か「翔んで埼玉」は東京都と隣接する首都圏に位置し、数ある都道府県の中でも有数の人口・経済規模を誇っているにもかかわらず、いまいち影が薄く、「ダサイタマ」とも揶揄される埼玉県をおもしろおかしくディスる映画だったと思います。
映画を観ようと思った時に、ふと「なぜ、埼玉県はバカにされてしまうのか?」考えてしまったので、今日はそれについて書いてみようかと思います。
埼玉県は経済大国?
2017年の埼玉県の県内総生産(国が公表している名目GDPの埼玉県内分)は23兆4千億円。
ドルで換算するとおよそ2,623億ドル(0.26兆ドル)になります。
国別のGDPで世界1位はアメリカ、続いて中国、日本は第3位です。
調べてみると、埼玉のGDPは、国ではバングラディッシュ(2,613億ドル)と同じくらい。
バングラディッシュは発展途上国のイメージがありますが、人口は1.63億人(2017年)と日本より多い人口大国です。
そんな国と日本国を構成する一都道府県に過ぎない埼玉県のGDPが同等のいうのも驚きですが、北欧国のフィンランド(2,532億ドル)とピラミットで有名なエジプト(2,370億ドル)より埼玉県のGDPは多く、なんと、日本人に馴染み深いニュージーランド(2,014億ドル)より1.3倍も多いんです。
引用した記事に記載されている国は190カ国、バングラデシュはGDP上から数えて43番目なので、埼玉県の経済規模は国別GDPで比較すると、上位1/4の位置にあるかなり大きな国なんですね。
経済的にみると、大きな経済国に肩を並べている埼玉県がなぜ、「ダサい?」と言われてしまうのか。
不思議ですよね。
誇れるものが無いのに東京人ぶるのがダサい?
こんな記事がありました。
「埼玉は本当にダサいのか?」
それによると、埼玉には日本一も多い
・快晴日数が日本一・アイスクリーム出荷額日本一・日本一長いサイクリングロード・ひな人形日本一
確かにすごいんですけど。
「うーん。」
「だから?」
という感じなんですよね。
同じ記事で埼玉県の観光スポットとして
・まさに地下神殿!世界最大級の地下放水路「首都圏外郭放水路」・店舗面積日本一のショッピングモール「越谷レイクタウン」・ジブリ作品の舞台「トトロの森」・ワクワクが止まらない、圧巻の鉄道車両展示「鉄道博物館」・カリ濃度日本一、美肌効果抜群の日帰り温泉「都幾川温泉」・関東最古、アニメの舞台にもなった「鷲宮神社」
どうでしょうか?
こちらも、確かに凄いでしょう?
「首都圏外郭放水路」なんて、「ここはギリシャなのか?」と思ってしまうほどの見事な神殿のよう。
昨年日本列島を襲った、台風17号の大豪雨から東京都が水没する危機の救世主となった超巨大な地下放水路です。
圧倒的なスケール感を是非見てみたいと思いますし、私自身鉄道が好きなので、国内最大規模を誇る「鉄道博物館」がさいたま市にあるのは自慢でもあります。
でも、こちらもわたしのように好きな方以外は
「うーん。」
「だから?」
という感じ。
これもそれぞれ凄いし、是非行ってみたいと思う人もそれになりにいるかと思うのですが…。
やっぱり、いまいちパンチ力に欠けるんですよね。
勿論、埼玉県以上に、(客観的にみて)何も無い県はもっとあると思います。
関東では、失礼ながら栃木県や茨城県等。(両県民の方、失礼します!)
でも、栃木県人や茨城県人が埼玉県人ほどバカにされないのは、「埼玉県人程東京都民と同化していないから」だと思うんです。
先に書いたように、埼玉県(特に県南部)は荒川が東京都と埼玉県を分けているだけで、東京都とは地理的に隣接していて街並みも連続しています。
私は北海道出身で、10年以上前に仕事の関係で東京都23区に住むことになりました。
引っ越しで東京にやってきたのは生涯2回めで、高校の修学旅行以来でした。
東京の街並みを電車や徒歩で見た時に、とても驚いたのはどこまで行っても、最果てなく街並みが続いているということでした。
首都圏に住んでる方は感覚が分からないかも知れません。
北海道だけではなく、中部圏、大阪圏以外の地方では都市と都市の間には、市街地が密集していない地域(森林や田畑等)があり、大きな都市であったとしても隣の都市・自治体とは街並みの分断が存在しているのが普通だと思います。
それが東京ではなくて、とにかくどこまで行っても街が続いていて人がいたる所にいる。
街並み・人の往来が東京都と連続している以上、埼玉県人が東京都民との違い、埼玉人としてのアイデンティティを普段感じることは難しい。
都心へ向かう電車も路線が豊富で、埼玉県内であれば、都内への移動は時間的にも30分~長くても1時間で済む地域が大半です。
栃木県は、一般的に「北関東」と呼ばれる地域です。
でも、都内まで1時間で移動出来る地域は新幹線を使えば別ですがかなり限られてきますし、茨城県も同様です。
でも、埼玉県はほとんどの地域が1時間で都内へ行けてしまう。
東京都と街並みが続いていて、移動もさしたる時間もかからず可能。
そんな環境の埼玉県民です。
東京都民との違いを普段の生活で感じることは中々ない。
だから、別にカッコつける意図がなくても、埼玉県人が東京都民と同化してしまう(あたかも、東京都民のような振る舞いをしてしまう)のは仕方の無いことなのだと考えています。
埼玉県ががディスられるのは地理的な宿命?
埼玉県民がディスられるというエピソードを耳にするたび、思い出すのが大学時代のことです。
たしか、国際関係論という講義を受けていて、講義をする教授はかなり極端な思想の持ち主でした。
「我々日本人が外国人にどう思われているのか?」
各国で話されているエスニック・ジョークを連発しながら、国際関係についてかなりブラックに面白おかしく解説すのが結構面白くて毎回楽しみに講義を受けていました。
教授いわく、
「大国のそばに位置している国はなぜか(一般的に)バカにされてしまう。」
「アメリカに対して、メキシコ」
「イギリスでは、アイルランド」
「日本の場合は、韓国」
もう20年前以上の前の講義です。
今もそうなのかわかりませんしそもそも一体何がバカにされるのかは不明なので、真偽の程はわかりませんが、埼玉県人がディスられる度に、教授の講義をいつも思い出してしまいます。
友人に勧められて「跳んで埼玉」を観てみよう。と思った際、ふと、「なぜ、埼玉県人はディスられるのか」と考えてしまった今日なのでした。
最後までお読みいただきましてありがとうございました。
したっけねー!!