先日行なわれた日米首脳会談。
アメリカトランプ大統領は、
「TTP(環太平洋経済連携協定)には戻りたくない」
もし、日米二国間で経済連携協定を結ぶのであれば、「日米二国間での通商協定」を希望する
一方の安倍総理は
「TTPが望ましい」と発言し
貿易をめぐる2国間の相違が浮き彫りになってしまったということがニュースになっています。
今日は、その「TTP」ではなく
仕事における「TTP」
すなわち、
仕事のやり方、取組み方をいち早く自分のものにして
仕事を効率的にこなし
自分の成長の為に必要である
ビジネススキル「TTP」について
4月に新社会人になった方も必見なビジネススキルです!
これから述べていきたいと思います。
仕事のTTPとは?
仕事における、「TTP」は貿易に関する言葉ではありません。
まったく意味の異なる「TTP」です。
仕事での「TTP」=「徹底的にパクる!」ということ。
その言葉を世に広めて、「TTP」が仕事を行っていくうえで重要なことであると言っているのは
女性下着メーカーの日本法人であるトリンプジャパン元社長である「吉越浩一郎」さんです。
社長就任後、19年連続増収増益を達成
1998年では100億円程度だった売上を2006年の社長退任時には500億円まで伸ばし
TTPだけではなく
・デットライン仕事術
(タスクを「何を/誰が/いつまでに」終えるのかを明確化し実行する)
・早朝会議の実施
(早朝の短時間で会議を行い、情報共有や意思決定を次々に行い今後とるべき行動をスピードアップさせる)
・ノー残業の実施
(仕事を効率化させて定時に帰る。そうすることで体力や家族と共有する時間の消耗を防ぎ、より良い人生に必要な活力を確保する)
等、革新的な経営を実行
社長退任後は数々の著作や全国各地で講演活動をおこない、知っている方も多いと思います。
スポーツではTTPは当たり前なのに?
「TTP」とは他社(又は人)がやっているよいことを徹底的にパクるということです。
仕事は、きわめて社会的な仕事ですよね。
つまり、人との関わり合いで仕事は行われています。
ということは、今のあなたが関わっている仕事は、過去の人と人との関わり合い、つまり歴史の上に成り立っているということです。
過去の先輩や上司がこれまで作り上げてきた歴史の中には、数限りない失敗もあれば、成功もあります。
失敗でも、その失敗が残した教訓、成功であればその成功事例の中から、他社(又はひと)は良いことを取り入れて今の繁栄を作り上げてきたのです。
スポーツであれば、どんな種目でもそれまでの競技者やコーチが作り上げてきた理想のフォームや作戦があり
スポーツを始めたばかりの初心者は、それを学びながら上達してきますよね。
逆に、それを学ばず自己流でフォームを作り上げていくと、いわゆる「我流」となり成長はあるところでピタッと止まってしまいます。
でも、とかく仕事になると、仕事の取組方(フォーム)は考え方(作戦)はなぜか自分任せ(我流)にされていることが多い。
それではスポーツの例と同様に、自分の成長は止まってしまいます。
だから、
仕事や自分の成長のためには、他社や他人がやっているよいこと(理想のフォームと作戦)は徹底的にかつ積極的にパクり、それを取り入れていこうというのが、吉越さんの主張なのです。
きくと、
先にあげた吉越さんの数々の経営手法も、他社が先行して実施していたものを
「徹底的にパクり真似した」ものだそうです。
日本には昔からTTPの教えがある?
日本には、昔からTTPの教えがあることを知っていますか。
皆さんも一度は聞いたことがある「守・破・離」という言葉です。
改めて「守・破・離」という言葉を説明すると
”何かの物事を極めよと思った際に、この3つの段階を踏むことをいいます。
【守】師匠の教えを守り、忠実に再現するための練習や訓練をする。ひたすら基本の繰り返しをする時期。「型」を身につける。
【破】基本を繰り返すコトで出来上がった「型」「基礎」「基本」を自分のものとした後に、【守】を破りオリジナリティを付け加える時期。独自の研究を重ね、自分の手法を確立していく。
【離】最終段階。今まで鍛錬してきた【守】【破】を完全にオリジナルへと進化させる。独自性を発揮していく。”
TTPを徹底すると、「破」・「離」に通じていく
ここで、あなたはこう思われたかもしれません。
TTPは、「徹底的にパクる」こと。
であれば、TTPは「『守・破・離』のうち、『守』のみじゃないの?」と。
でも、それは違います。
「守」を徹底していくと、やがて誰でも「守」を発展させることで自分のオリジナリティを発揮するようになる「破」そしてやがて、「離」の段階を迎えていくもの。
スポーツの例で考えても
結果を残す一流アスリートのパフォーマンスは、決して「守」の段階で身体に徹底的に覚えこまさせた指導者の「型」とは異なってきます。
「守」を徹底するうち、より自分にあった「型」を見つけやがて実践していくようになっていくのです。
逆に言えば、「守」を徹底でいないと、決して「破」と「離」には到達しない。
だから、「まずは『守』を尊重し、徹底しなさい。」
そうすれば、やがて「『破』と『離』の段階に達しますよ。」という教えなのですね。
”「自己流を貫くメンバーは成長が遅く、貪欲に他人の仕事を盗むメンバーは成長が速い」”と言っています。
まとめ
■仕事のTTP「徹底的にパクる」を実行して、仕事や自分自身の成長に繋げよう!
■スポーツの世界では当たり前のTTP、それをビジネスにも取り入れよう!
■TTPを実行すれば「我流」になった結果、成長が止まってしまうことを防止できる。
■TTPを徹底すれば、やがて自分のオリジナリティが発揮し、さらに良いパフォーマンスができるようになる!
いかがでしたでしょうか。
TTPというっても何も難しいことではありませんよね。
最初はただ、「パクって真似」をすればよいのです!!
先に書いたように、ビジネスでいえば、諸先輩方が築き上げてきてくれたビジネスの教訓や手法を「徹底的にパクって、真似をしていく。」だけ。
お金も全くかかりません。
そして、1から自分で手法を作り上げていくことに比べたら、時間も労力も圧倒的に削減できるのです!!
是非、明日から実践してみてはいかがでしょうか。