TOKIO山口達也さんの未成年女子高生に対する「強制わいせつ」事件。
本日、山口さんを除くTOKIOのメンバーが記者会見を行い、大きなニュースになっています。
ジャニーズ事務所の社長である
”ジャニー喜多川社長もコメントを発表し、被害者や関係各所に謝罪した上で、「弊社としましては、ことの重大さを真摯(しんし)に受け止め、全員がそれぞれの立場で信頼回復に全力を尽くす覚悟です」とした。今後については「メンバーもそれぞれが23年の時を重ね、今の立場に立っております。彼らが、まず何をすべきか、これからをどうしていくか、考えて決めていくことを受け止めます」とメンバーにゆだねるとした。”
日本にアイドル文化を根付かせ、少年隊、光GENJI、惜しまれながらも解散したSMAPを始め、社会現象となるほどの人気を獲得する多くのグループを輩出。
芸能界に絶大なる影響力を持っているといわれているジャニーズ事務所
事務所の長い歴史の中でこれまでも、所属するタレントの不祥事・スキャンダルは多々ありましたが
なんでも、事務所の経営者であるジャニー氏らがコメントを発表するのは今回が初めてなのだそうです。
山口さんはジャニーズ事務所の社員?
わたしは、今回の事件まで
芸能人は「芸能事務所に所属しているのだから、芸能事務所の社長等経営者に雇用された社員」、即ちサラリーマンと同様の「会社員」だと思っていました。
だから、事件が明るみなった後、山口さんの呼称がなぜ「ジャニーズ事務所所属の「会社員 山口達也」ではなく、「山口メンバー」になっているのか釈然としませんでした。
山口さんは法律的には、個人商店の店主と同じ
でも、いろいろ調べていくと、実は芸能事務所(今回はジャニーズ事務所)と雇用契約を結んで社員になることは稀であり、大多数の芸能人は芸能事務所と「専属マネンジメント契約」
”芸能人がその芸能事務所のために専属的に芸能活動を行うことを契約する一方、その芸能事務所はその芸能人の芸能活動を支援することを契約する。”という形態で事務所に所属するのだそうです。
つまり、芸能人になるとマネージャーが付きますよね。
マネージャーは芸能事務所に雇われた社員ですが、専属マネンジメント契約した芸能人はあくまでも社員ではなく、「個人」。
マネージャーは契約を結んだ個人事業主である芸能人の売り込みやプロモーション、スケジュールの管理などを個人事業主である芸能人のあくまでも代わりに行う(支援する)。
そして、支援を受けた芸能人は芸能事務所のために(専属的に)芸能活動を行うということなのです。
だから、たいていの芸能人の身分は、個人又は家族などで営んでいる八百屋さんや理髪店等と同じ「個人」で事業を行う「個人事業主」となるのです。
法律的には、芸能事務所はあくまでも「個人」の事業を手助けしているに過ぎないというのとになります。
だから、山口さんの呼称が「会社員 山口達也さん」とはならないのですね。
あくまでも個人事業主の不祥事だから、芸能事務所は関係ない?
であれば、今回の事件、
あくまでも「個人」である山口達也が起こしたもの
↓
あくまでも支援しているに過ぎない芸能事務所は本来関係ない
↓
だから、芸能事務所の謝罪は必要ない
という理屈も通りそうな気がします。
芸能事務所は芸能人を実質的には監督している
でも、考えてみてください。
芸能人は実質的には芸能事務所やその社員であるマネージャーの方針や指示に従って芸能活動をしています。
つまり、芸能事務所は法律的には直接ではないものの、実質的には芸能人の活動を監督しているのですね。
だから、芸能事務所の謝罪は必要ないとはならないのです。
「異例」の謝罪こそ「異例」ではないか?
今回、会社の経営者であるジャニーズ氏が「異例」となる謝罪コメントを発表しました。
逆に言えば、いままで、数々の事務所に所属する芸能人の不祥事・スキャンダルがあったにもかかわらず、今までコメントはしたことが無かったので、今回「異例」となるのです。
勿論、今回の事件のような
・人気絶頂であるグループのメンバーの1人が
・犯罪である「強制わいせつ」を
・しかも、未成年に対して行った。
これほど、重大な事件は今までなかったからコメントする機会がなかったのかもしれません。
でも、通常の民間企業のケースで考えてみてください。
監督する社員が世間に記者会見を開くほどの不祥事を起こした場合、社長や役員などの会社「経営陣」が記者会見で謝罪や状況説明するのは当たりまえです。
もし、経営陣ではない役職の社員のみで会見を行った場合、「経営者や会社としての責任は放棄したのか?」と非難の嵐にさらさせることは明白ですよね。
今回、 ジャニー喜多川社長の「異例」の謝罪にメンバーの国分太一さんが
”「こんなことを言わせてしまったことが本当に情けない」と涙を流した。”
という報道をみて
育ての親と言っているジャニー喜多川さんに、あろうことか「謝罪」をさせる事態を作ってしまった!
勿論、それに対する国分さんの涙には非常に胸を打つものはあります。
でも、同時に
なぜ、我々が勤めている同じ企業形態の「会社」である「芸能事務所」の場合は、経営陣の責任があまり問われる風潮がないのか疑問に思った次第です。
あなたは、どう思いますか。